UVラミネートフィルムの種類と品質について

多くの屋外の看板広告・プレートや車に貼るステッカーや屋外に掲示するポスターなどで使われる『ラミネート』加工。実際に加工する事で得れるメリットや違いについてご紹介。

UVラミネートフィルムの種類と品質の違いについて

ラミネートとは

印刷業界でよく使われるラミネート(この記事ではコールドラミネートを指しています)ですが、同じラミネートでも実は色々種類があります。
一般的によく聞くラミネートの種類として[ホットラミネート]と[コールドラミネート]の違いがあります。この二つのラミネートの種類の違いについては下の記事をご覧ください。

UVラミネートのコールドラミ
ホットラミネートとコールドラミネートの違いについてはこちら!

印刷・看板業界でよく使われるラミネート加工は一般的にコールドラミネートといい印刷面に透明なフィルムを貼る事で耐久性や耐水性を高める加工の事です。
この保護加工は印刷物の汚れや傷、水濡れはもちろんフィルムがUV(紫外線)カットする事ができ、印刷物を日焼けや色褪せなどの劣化を防ぐ事が出来ます!屋外で使う看板やポスター、ステッカーなどは耐久性・耐候性を得る為にラミネート加工が使われる事が多くラミネート加工自体の事を『UVラミネート』と呼ばれ場合もあります。

屋外でラミ無し、ラミ有の色褪せ比較

印刷物(=インク)は時間の経過や太陽光(紫外線)の影響で色褪せなどの劣化が起こります。
屋外で使用する事が前提の看板や車用のマグネットシートでは太陽の紫外線や雨風などに晒される事となる為、劣化への対策がとても重要です。
この色褪せなどの劣化から出来るだけ長く綺麗な状態を維持するうえでUVラミネート加工がとても大切となります。

もちろんマグネット本舗クルピタでは印刷加工タイプの商品にはこのUVラミネート加工は標準装備!しっかりとUVラミネート加工を施した商品となっています。

ラミネート加工の主な効果

日焼け・色褪せ防止紫外線の90~99%以上をカットし、インクの退色や日焼けを抑えます
耐久性・耐候性アップ雨風の汚れや擦れなどによるキズから印刷物を保護
質感の向上ツヤや光沢が出る[グロス]と、光沢を抑えて見やすくする[マット]の質感

どう選ぶ?UVラミネート

ひとえにUVラミネートといっても実は種類・接着剤・製造方法・表面処理によって仕上がりや特性、耐候性が変わります。また、同じ仕様だったとしても製造する業者によっても細かな違いがあり、特にマグネットシート看板ではこの違いによってマグネットシート自体に影響を与えてしまう事もあるのでラミネート選びはとても重要です。(マグネットと塩ビステッカーとラミネートの関係についてはこちらの記事をご参照ください

製法による違い

まず、UVラミネートフィルムの大きな違いとして『フィルムの製造方法』があります。ラミネートフィルムや塩ビフィルムなどのシートは元々硬い塩ビ樹脂を伸ばして薄くする事でシート状にして利用しています。このシート状にする製法によって違いが生まれてきます。
代表的な製法として【キャスト製法】【カレンダー製法】の2つがあります。
この二つの製法ですが、同じUVラミネートフィルムでも様々な違いがあります。

キャスト製法とは

端的に言うと塩ビ樹脂を薬剤(可塑剤)で溶かして液状にした物を乾燥させて薄い膜にする製法です。
この製法は製造時にフィルム自体に“強い負荷をかけずに作る事”が出来る事と“薄いフィルムを作る”事ができる製法です。
『フィルムの作成工程で圧力をかけないため』時間の経過と共に起こる寸法の変化が少なく長期利用でも寸法の安定性に優れていて、かつ曲面などにも追従性の高いシートとなります。
液状にした物を平らなところに薄く流し均一な厚さで乾燥させる。調理で言えばうす~いゼリーや、和紙の製法に似た作り方です。

ラミネートのキャスト製法のイメージ

薄く、収縮が少なく、柔らかく曲面追従しやすいと一般的に長期使用に適したシートと良い事ばかりですが、このキャスト製法は幅の大きなサイズの製造や大量生産には不向きな製法で価格が高くなります。

カレンダー製法とは

カレンダー製法は塩ビ樹脂に熱や可塑剤などを加えて柔らかくしローラーなどで圧延して伸ばして膜にする製法です。
この製法は“低コスト”で“幅の広いシートの製造”が得意で量産に向いた製造方法です。
量産に向いている反面『フィルムの成形時に圧力をかけて』製造する為時間の経過と共にフィルムの収縮が起こりやすく、薄いフィルムの製造には不向きです。でも、なんと言っても低コストで製造できるのは最大のメリット!
柔らかい物を何度も伸ばして薄くするという点ではうどんやピザ生地などの調理のイメージに近いです。

ラミネートのカレンダー製法のイメージ

時間や熱によって伸縮が起きやすいですが、生産性がとても高く、低コストで作れるキャスト製法は短期や屋内で使用する看板には安価に作るのに適した素材です。

キャスト製法とカレンダー製法の比較

項目キャスト製法カレンダー製法
製造方法液状の樹脂を薄く流して製膜樹脂を加熱・混練してロールで圧延
フィルムの安定性○〜△
寸法変化小さい比較的大きい
収縮・反り少ない起こりやすい
曲面への追従
屋外耐候性高い製品が多い製品による
価格高め比較的安い
主な用途車ラッピングなどの凹凸がある施工
船や運送トラックなど
長期用途
ゆるやかな三次曲面やプレート看板
短〜中期用途
※長期用ハイグレードカレンダー製法も!

この二つの製法による違いで特に重要なのは『収縮率』です!長く使っていける塩ビステッカー(マグネットシート看板)を選ぶ時、この収縮率の差がとても重要で、この相性次第でマグネットシートの端が浮く・反るなどの問題が発生します。

表面仕上げの違い

UVラミネートは、製法だけでなく表面の仕上げでも分類できます。ステッカーや看板はラミネートをする事で耐久性はもちろん、見た目を決める重要な選択肢となります。表面仕上げは大きく分けると[グロス(光沢)]と[マット(つや消し)]の二つが主流となっています。
どちらのラミネートも耐久性や耐水性、耐候性などに違いはありません。仕上げ加工による最大違いは[最終的な看板の見栄えが変わる]という事です。

グロス(光沢)ラミネートの特徴

ラミネートの表面加工の一つ、グロス加工。これは表面にツヤ(光沢)を出す表面処理のことです。表面がツヤツヤした透明のラミネートをステッカーや看板に施す事で写真やイラストなどが鮮やかに見え、色彩も濃くかんじられるようになる加工です。
先ほども言ったように写真やイラストなど色が多い看板が鮮やかに見えるので明るい印象に仕上がります。
ただ、グロスラミネートは光沢感が強い分、光を反射してしてしまう為太陽光や蛍光灯など光を反射している部分が色飛びを起こしやすいデメリットもあります。

グロスラミネート

マット(つや無し)ラミネートの特徴

ラミネートの表面加工の一つ、マット加工。これは表面につや消し(マット)処理をした加工のことです。
表面のつやを消す事で光の反射を抑える事で全体的に落ち着いた雰囲気が出ます。光反射を抑える事で反射した箇所の色飛びが少なく、文字や写真が全体的に見やすくなります。
また、手触りがサラサラとしている為高級感が出るのと、指紋がつきにくい仕様です。

マットラミネート

ステッカーや看板の写真映えなどの見栄えの良さ、色彩の色鮮やかさを狙うなら[グロスラミネート]、看板自体の見やすさ、光の反射を抑えて落ち着いた印象・高級感を重視するなら[マットラミネート]がおすすめです。
どちらも一長一短なので使われる目的に合わせてお選び頂く事が大切です。
マグネット本舗クルピタではグロスラミネート・マットラミネートのどちらのタイプも無料でご用意しております。

短期・中長期・長期の違い

シートには屋外で使用した際にどのくらいの期間、性能・外観を維持できるかによってランクがあります。UVラミネートでは一般的に短期・中長期・長期の違いがあります。

耐久目安主な用途特徴
短期数カ月~1年程度短期イベント、キャンペーン、選挙活動コストを抑えやすい。屋外利用では劣化が早い
中長期3~4年程度屋外看板、車両用マグネット広告、店舗用サイン耐候性と価格のバランスが良い
※マグネット看板に丁度いい
長期4~5年程度長期屋外看板、直接貼る車両ステッカーキャスト方式かカレンダー方式かで異なりますが
高価だけど耐久や耐候が高く、シートが薄い

ただし、この耐候年数については絶対値ではありません!使用している地域の紫外線の強さや紫外線に当たっている時間、設置の場所、気温、さらにはラミを施しているステッカーや使用しているインクなどで大きく変わってきます。
もちろん、看板をどのようにメンテナンスしているかも耐久年数はグッと変わります。
例えば【昼間に直射日光が当たる壁の看板】と【車看板として移動するので直射日光は常に当たっているわけではない看板】だと色の劣化も大きく変わってきます。※やはり直射日光が当たり続ける使い方の方が早く劣化します。

ただ、多くの場合耐久年数が長ければ長い程、費用も高くなるのでいつでも長期耐久のシート使えば良いのかと言えばそうではありません。屋内での使用目的のステッカーや一定期間のイベント(例えば選挙活動用とかお祭りの告知など)用の看板なら中長期仕様で十分な事が多いです。お客様の使用目的に合わせて仕様を変える事でリーズナブルに看板を選べるのが一番良いと思います。

中期と長期・キャストとカレンダーのいいとこ取り!

マグネット本舗クルピタではこの長期(キャスト製法)にするとどうしても高価になってしまう問題に対して特殊な溶剤を使用する事で中長期のカレンダー方式には勝てませんがコストを抑えつつ、キャスト並みの長期な耐久性とカレンダー製法特有のシートの収縮が起きにくいシートを使用しています。
塩ビステッカーやマグネットシートの相性も抜群なので長くマグネット看板やプレート看板を使われたい方にオススメしています!

その他の違い

当記事は看板(主にマグネットシート看板)について紹介しているのでマグネットシート看板では基本選択する事が少ない[種別]と[接着剤]は簡単にご紹介。

UVラミネートの種別
当記事でご紹介しているのは『UVラミネートフィルム』フィルムそのものに紫外線吸収剤・UV遮蔽機能などを持たせたものです。
この他に『UV硬化型ラミネート』というラミネートがあります。これは「UV光で接着剤や樹脂を硬化させる」という意味で、UVカットが目的のラミネートフィルムとは別物です。
ラミネート自体を硬化してしまうので柔軟性を求められるマグネットシート看板では相性が悪い事と、UVと書いていますが目的は「UV光で固める事」なのでUVカット能力がメインではありません。(硬化剤の配合によってはUVカット自体は可能ですが…)どちらかというと耐擦過性を向上する為に利用する事が多い加工です。

UVラミネートの接着剤の種類
当記事でご紹介しているのはUVラミネートで印刷物を守る為の加工なので『アクリル系接着剤』のフィルムで印刷物の上から貼ります。
この他の接着剤の種類に『ゴム系粘着剤』があります。これは初期粘着が高く凹凸や一般的に接着しにくい素材へ接着する時に効果が高い接着剤ですが、アクリル系接着剤と比べて耐熱性や耐候性、UVに対する耐久性、透明性が高くない為長期看板の印刷物を保護するためには不十分な場合が多い為使用していません。
※この他にも熱圧着方式のラミネート(ホットラミネート)もあります。(ホットラミネートについて詳しくはこちら

まとめ

キャスト製法とカレンダー製法やシートの耐久性など一長一短の違いですが、塩ビステッカーやマグネットシート看板で使用する際に、目的に合わせて選べる事はとても大切な事だと考えています。
例えば車に貼って長く車両広告として使いたいマグネット広告と、短期間のイベント告知の為に車に広告したい人ではマグネット広告の使用期間が異なります。
マグネット本舗クルピタではお客様の目的に合わせて最適なUVラミネートの仕様をお選び頂けるようにご提供しています。

スグにご対応!LINE・メールでご相談ください!

MAIL:info@kurupita.net / TEL:0745-70-5840